プロローグ
そこは、人智を超越した存在“ファルシ”の恩恵を受けた安全な社会だった。
コクーンの住人たちはファルシの守護のもと、永きに渡る繁栄を続けてきた。
しかし、安息の世界でコクーンの住人たちが恐れ続けているものがある。
殻の外の世界“下界(パルス)”―
まだ見ぬ姿なき侵略者から“いつかコクーンが脅威にさらされる。”
そして、恐怖は現実のものとなる―
“コクーン”内部で「外なる異物」の影響を受けたと疑われる人々が発見された。
聖府軍は、ただちに追放処置“パージ”を断行。
コクーンの住人が恐れ続けていた世界“パルス”へ強制移住させようとしていた。
重苦しい空気が漂う“パルス”への列車の中で
ライトニングは密かに列車強奪を実行しようとしていた―